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産婦人科

卵巣腫瘍

目次
4. 境界悪性卵巣腫瘍

境界悪性腫瘍とは臨床的かつ組織学的に良性腫瘍と明らかな悪性腫瘍との間の中間的な性格を持つ病変をいい、前癌病変というより悪性度の低い癌と考えるべきとされています。
卵巣腫瘍の分類にあげた腫瘍のうち頻度が高いのは表層上皮・間質性腫瘍の漿液性嚢胞腺腫と粘液性嚢胞腺腫で次に多いのが性索間質性腫瘍の顆粒膜細胞腫です。
漿液性腫瘍と粘液性腫瘍の10-20%が境界悪性であり、好発年齢は50-70歳代とされています。
臨床的には3/4が卵巣に限局しており(I期)、進行は緩徐で5年生存率は90%以上と予後良好ですが、粘液性腫瘍が破裂すると腹膜偽粘液腫と呼ばれるゼラチン様の粘液物質が骨盤および腹腔に貯まった状態となり、腸閉塞症状を繰り返し、全身の栄養障害を来たして5年生存率は45-50%と予後不良です。

境界悪性腫瘍の治療成績(FIGO 2000, 1993-1995度治療例)
臨床進行期 IaIbIcIIaIIbIIc IIIaIIIbIIIc
例数 29628906714 142225
生存率(%) 95.695.996.3100.085.759.5 71.462.045.0
症状
良性卵巣腫瘍と同じように腹部の鈍痛などの症状を訴えることもありますが、無症状のものも少なくありません。
顆粒膜細胞腫では女性ホルモン(エストロゲン)を作るため、思春期前では早発月経や乳房の発育、性成熟期では過多月経や頻発月経、閉経後では不正性器出血がみられ、男性ホルモンを作るセルトリ・間質細胞腫では稀発月経や無月経、乳房の萎縮、多毛、嗄声などの男性化徴候がみられます。
取り扱い
片側の卵巣に限局している場合は将来妊娠を希望する場合には腫瘍のある側の附属器切除術(卵巣と卵管の切除)、妊娠を希望しない場合には内性器摘出術(子宮と両側の附属器の切除)を行い、両側の卵巣に腫瘍が存在している例や腫瘍が破裂している例、さらに卵巣外へ進展している例では内性器摘出を行うのが原則です。
腹膜偽粘液腫では開腹して腫瘍を摘出するとともに粘液物質を除去しますが、残った病巣に対する有効な治療法はなく、粘液が貯留するたびに開腹して粘液物質を除去する以外に方法がありません。
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